海外の新規取引先の開拓方法ービジネス英語メールの例文もご紹介

新規取引先アイキャッチ

どこの業界でも同じだと思いますが、企業が存続していくためには、新しい商品やサービスを世の中に出していくことが求められるかと思います。

今回は、僕が日常の貿易業務において、新しい商品を取り扱うために行っている、海外の新規取引先への引き合いの出し方から契約締結までに至る流れをご紹介したいと思います。


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新規取引先と取引を始めるまでの大まかな流れ

お疲れ様です3

取引を始めるまでの流れを簡単にまとめると、

取引先探し → 問い合わせ → 取引条件の確認 → 取引申請 → 取引条件の詰め → 取引契約の締結

多少、順番が入れ替わることもありますが、大体以上のようなプロセスを経て新商品販売までこぎつけます。

取引先探し

お礼メール2

取引先、新しい商品は常に意識的に探していると言っても過言ではありません。

時間、機会さえあれば、次に売れる商品がないか常に気を配っています。

取引先探しの方法は、海外展示会、業界誌、ネット上で新商品を探す、競合他社の取扱品を参考にする、といったものです。

海外展示会

一番効率がいい取引先の探し方は、なんと言っても海外での展示会です。

同じ業界の企業が多数出展していますし、各社新商品を前面に押し出して展示していますので、数多くの新商品を見ることができます。

展示会のいいところは、実際に商品を試せること、商品についての詳細な説明を開発者本人から話を聞けるチャンスがあること、そしてビジネスの交渉も直接面と向かって行えるメリットは非常に大きなものがあります。

ただ、来場者が非常に多く出展企業側もタイトなスケジュールで動いているため、最終的な詰めまで至らないこともあり、最終調整は帰国後にメールや電話で行うケースもあります。

業界誌

僕が勤めている会社では、アメリカで発行されている業界の雑誌を多数取り寄せています。

業界誌も情報の宝庫となっており、広告も参考になります。

業界誌で気になる商品があれば、まずはメールで引き合いを出して取引開始までこぎつけます。

ネットで探す

やはり今の時代、武器となるのはネット検索です。

ネットで探す新商品や新規取引先といったところは、資金力がまだ十分ではない創業したての企業や、マーケティングにあまり力を入れておらず、展示会に出展していない企業などを中心に探します。

こういった企業の場合、まだ日本の競合他社と取引をしていないケースが多いので、うまく行けば大きな儲けを出せる可能性を秘めています。

競合他社を参考にする

簡単に言ってしまえばパクるということになります・・・。

しかし、競合相手も時として見事によく売れる商品を見つけてきたりしますので、商品販売先のお得意様から「同じ商品(競合相手が取り扱っている)を販売してもらえないか?」といった要望を受けることもあります。

こういった場合に、競合他社と全く同じ取引先に引き合いを出すこともありますし、同じような商品を扱っている海外の他社を当たることもあります。

問い合わせ

新規で取り扱いたい商品が見つかった場合、主にメールで問い合わせ(引き合い)を出します。

ただ、中にはメールアドレスがわからなかったり、ホームページ上に問い合わせフォームがない企業もあります。

その場合には、電話やファックス番号がわかれば直接問い合わせます。

問い合わせる際の内容は、

・どんな商品に興味をもっているのか

・すでに日本で取引を行っている会社はあるのか

・取引は可能か

・取引の際の条件を教えてほしい

といったことを伝えます。

以下、僕が普段問い合わせの際に使っている簡略化した英文の例をご紹介いたします。

Dear Sir or Madam,

Hello.

My name is Taro Yamada with 〇〇〇 Co., Ltd. in Japan.

We are interested in your new item ✖✖✖.

We would like to deal with you.

Would you tell me the terms of the trade with your company?

And I would appreciate if you tell me you already have any distributors in Japan or not.

I look forward to hearing from you soon.

Thank you.

Best regards,

〇〇〇

問い合わせを出してからすぐに返答が返ってくることはありまりなく、だいぶ時間が経ってから返答が来るか、あまりにも長い間返答がない場合には、再度問い合わせを入れることもあります。

取引条件の確認

ご連絡2

無事に返答が返ってきて、日本で他社との取引がまだなければ、取引条件を提示してくれるケースがほとんどです。

取引条件では以下のポイントを特に注意しています。

ミニマムオーダー金額、ミニマムオーダー数量

多くの企業でオーダーに際して、最低いくら以上オーダーしないとオーダー自体を受け付けないという金額を設定しています。

同様にオーダー数量にも最低数量を設定しているところもあります。

商品の仕入価格の条件

ほしい商品が、現地の小売価格からどれだけ割引された卸売価格で提供してもらえるか確認します。

日本での販売価格を決定するときに非常に重要となってきますので、納得できない場合には後でもっとよい条件を出すように依頼することもあります。

送料の条件

アメリカの企業の場合、いくら以上オーダーするとアメリカ国内の送料が無料になるという条件があります。

この条件も商品の仕入れコストに関わる重要な要素となります。

支払い条件

支払い方法に関しては、多くの場合は海外送金による支払いとなりますが、中にはクレジットカードやPaypalを指定してくる企業もあります。

海外送金の場合には、前払い(よくPPDと省略される)か後払いかに分かれます。

最初のうちはPPDでの条件提示が多いです。

また、後払いはよくNET30やNET60といった具合に表記され、インボイス(請求書)発行の日付から起算して30日以内、60日以内に支払いが必要、という意味になります。

取引申請・取引条件の詰め

ちなみに1

大体どこの企業でも、取引条件の連絡とともに、取引開始にあたっての申込書を送ってきます。

この申込書には、会社名・住所・電話番号といった会社の基本情報から、会社の代表者についての個人的な情報、創業年数、従業員数、年間売上高、取引先銀行情報などの記入を求められます。

さらに記入した会社についての情報が正しいものかどうか、信用調査を行うために、既存取引先から信用照会先の企業を書くように求められるケースもあります。

大体3社から5社を照会先として書くことが求められ、既存取引先の担当者名まで聞かれます。

この信用調査については、実際に信用照会先として記入した企業に会社の照会を依頼しているかはわかりませんが、まだ貿易ビジネスを始めたばかりで取引先の数が少ない会社などにとっては取引を開始する前の大きなハードルになるかと思います。

この取引開始申込書を相手方に送る際に、取引条件で少しでも自社にとって有利になるよう条件の緩和を求めるなど、取引条件の詰めを試みます。

取引契約の締結

よろしくお願いしますトップ

取引に関するあらゆる条件の詰めが終われば、いよいよ契約締結となります。

正式な書面で契約を交わすこともあれば、メールの文面で終わってしまうこともあります。

ここからようやく実際の取引が開始するのですが、企業によっては日本での販売のためにプロモーショングッズを提供してくれるような積極的なところもあります。

日本とは違い、1つの案件が無事に終了するまで非常に多くの時間を要しますので、契約が無事に結べると喜びもひとしおです。

まとめ

今回は貿易において新しい取引を開始するまでのプロセスをご紹介しました。

取引を開始するためには、本格的な手続きを必要とする会社が多いですが、なかには簡単に取引が開始できてしまう企業もありますので、個人輸入でのビジネスを考えている方などは問い合わせ方法をご参考にしていただければ幸いです。

 

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