最近、テレビや新聞のニュースなどで貿易に関する話題が出ると、何かと耳にする・目にすることが多い言葉として、FTAやEPA、TPPといったものがあげられるかと思います。
今回は、世界の貿易額を年々増加させている一因ともなっていると言われている、「FTA」と「EPA」に的を当ててご紹介していきたいと思います。
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「FTA」って何?
FTAとは、「Free Trade Agreement」の略となり、日本では「自由貿易協定」と呼ばれています。
2つ以上の国や地域が、関税や非関税障壁(非関税障壁についてはこちらの記事もご覧ください)など、貿易を制限するような措置を、一定の期間内に撤廃または削減する協定のことです。
物やサービスの自由な流通を行えるような、自由貿易を拡大することを目的として当該国同士で話し合いが行われるものです。
FTAのメリットとデメリット
関税の撤廃などによって、貿易が拡大され、経済成長が促進される一方で、今までよりも安い価格で輸入品が国内に入ってくることになり、大きな影響を受ける産業・業界も出てくる可能性があります。
日本のFTA締結国
日本がこれまでにFTAを締結している国は以下になります。
シンガポールをはじめとしたASEAN10か国、スイス、チリ、メキシコ、インド、ペルー、オーストラリア、モンゴル
「EPA」って何?
EPAとは、「Economic Partnership Agreement」の略となり、日本では「経済連携協定」と呼ばれています。
FTAを基礎にしながら、関税の撤廃といった通商上の制限を取り除くだけではなく、締結国間での人材の移動や知的財産権の保護、経済取引の円滑化、投資上のルール、電子商取引などのいろいろな経済上の連携を強化し、協力を促進することなどまでを含めた協定のことです。
日本政府では貿易だけに限定されない、より広い分野までカバーするEPAを軸に推進を行っており、これまでに締結されたFTAはすべてEPAへと変わっています。
FTAとEPAが世界に広がった背景
世界の貿易を自由化することを目的とした機関としては、もともとWTO(世界貿易機関)がありました。
しかし、加盟国同士で自由に貿易ができるようにするためには、WTO加盟国の全会一致が必要となってくるため、利害が対立する先進国と開発途上国が対立してしまう事態に陥りました。
そこでWTOの貿易自由化の動きに代わって、当事者国同士での話し合いに基づいて、より容易に合意できる、FTAやEPAといった協定が結ばれることが多くなりました。
また、アメリカではトランプ大統領が就任直後にTPPからの離脱を表明し、2国間交渉を軸足に行っていく方針を示しており、多くの国が参加する協定が軽視されてしまう可能性もあります。
まとめ
アメリカでは日米間においても新たにFTA交渉を迫ってきており、アメリカとのFTAの問題から目が離せない状況です。
TPP交渉時のアメリカとの関税率よりも、日本にとって不利になる条件を突きつけられる可能性が高いようですので、トランプ大統領の自国第一主義に負けず、まずはTPP11の実現と実行に集中し、アメリカの一方的な2国間交渉に屈しないような外交を展開してほしい限りです。
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