燃油サーチャージが値上げー国際貨物運賃の決まり方

燃油サーチャージアイキャッチ

先日、アメリカで航空便貨物の管理を依頼しているフォワダーから、燃油サーチャージの値上げを行なうという通達が届きました。

今回は、国際貨物を運搬する際に必要となってくる燃油サーチャージと、航空貨物の運賃に関する話題をお伝えしたいと思います。


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航空貨物の運賃体系

僕が勤めている会社では、アメリカでの荷物の受け取りから、荷物の保管・管理、そして日本へ向けての輸出通関、航空便の手配、日本での輸入通関、成田空港から会社倉庫までの国内配送まで一貫で手配してくれるサービスを提供しているフォワダーを利用しています。

一回の輸入にかかる全てのコストのうち、一番大きなウェイトを占めるのが航空貨物便の運賃です。

この運賃は重量ベースでの契約運賃となり、1 kg 当たり〇〇ドルといった計算を行います。

金額の詳細をご紹介することはできないのですが、現在の契約では、500 kg を超えると1 kg 当たりの単価が安くなる契約を結んでいます。

上記ベース運賃に、セキュリティーサーチャージや燃油サーチャージが加算され、出荷を依頼した日の為替相場を元に日本円に計算され、航空貨物便の運賃が計算されます。

ちなみにこの運賃は「混載便」と呼ばれる、他者の荷物と一緒に航空機に搭載して運ばれる輸送手段に適用される運賃となっています。

混載便のほかには航空機1機を貸し切りにし、自社の荷物だけを運ぶ「チャーター便」もありますが、航空機1機をチャーターするよりも、コンテナ1本をチャーターする船便のほうがコストが格段に安いので、航空機のチャーター便は利用していません。

燃油サーチャージとは

燃油サーチャージという言葉は、海外旅行に行くときに耳にされたことが多いのではないでしょうか。

燃油サーチャージは、ほかに燃料サーチャージ、フューエルサーチャージ(Fuel Surcharge)とも呼ばれますが、その時々の石油価格の変動に合わせて、通常の運賃とは別に請求されるものです。

海外旅行時だけではなく、海外から日本に荷物を運ぶ場合も、またその逆に日本から海外に荷物を運ぶ場合にも燃油サーチャージが加算されます。

燃油サーチャージの決まり方

国際貨物における燃油サーチャージは、荷物の運搬を請け負う航空会社が決定していますが、毎月石油価格を見極めながらサーチャージ金額を決定しているようです。

通常のベース運賃と同じく、燃油サーチャージも1 kg 当たり〇〇ドルという形で請求されます。

ここしばらくは値上げがなく、1 kg 当たり0.85ドルだったのですが、今回の値上げで1.1ドルに値上がりしてしまいました。

今後、商品価格に転嫁する必要があるのか、燃油サーチャージにはしばらく注視する必要がありそうです。

まとめ

気が付いたら街中でもガソリンスタンドのレギュラーガソリン価格が、134円台に上がっていました。

先日まで132円台だったと思ったのですが、オイル関係は連動して価格が動くんだなと実感させられました。

ちなみに、海外旅行の航空運賃における燃油サーチャージも12月1日から各社値上げになっているようで、例えばアメリカのロサンゼルス行き往復航空券ではこれまで7,000円だったものが、14,000円へと倍になってしまいました。

近々個人的に海外に行きたいと思っていたところだったので、痛い値上げですよね。


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