僕が英語を話せない状態から英語を勉強し直し、商社に転職したのは年末も近い12月のことでした。
転職したばかりで、まだ右も左もよく分からない状況の中、初めてアメリカの企業にオーダーを出したところ、いきなり文化の違いを体験することとなりました。
今回は、年末になるとありがちな、アメリカのクリスマス休暇の話題を取り上げたいと思います。
スポンサーリンク
年末になると働かないアメリカ人
アメリカでは12月になると、長期休暇を取る人が結構います。
アメリカのカレンダー上では、年末はクリスマスの12月25日、新年は1月1日がお休みとなっています。
しかし多くのアメリカ人は、有給休暇を使って、クリスマス前の週末から休みを取り、10日から長い場合には2週間程度の長期休暇を取る文化があります。
12月中旬にもなると、完全にお休みモードになってしまう人も多いようです。
初めてのオーダーでいきなりアメリカ文化の洗礼を受ける
冒頭でお伝えしたように、僕が転職したのが12月。
「時期は良くないが、まずは仕事を覚えるためにも在庫が少なくなってきているメーカーに初めてのオーダーを入れてみよう」と上司に言われるがまま、オーダーを作成し、取引先のメーカー(T社)にEメールでオーダーを出しました。
日本では、個人の通販にしろ、企業間の取引にしろ、オーダーを入れたらその日のうちか数日以内には返信があるのが普通だと思います。
しかし海外との取引の場合には、すぐに何かしらの返信が返ってくることは稀であり、だいたい1週間から長い時には1か月ほど何も返答が返ってこないこともあります。
僕が初めてオーダーを出したときのT社は、12月初めにオーダーを出してから1週間ほど経過したころに、担当者のAさんから返信が返ってきました。
このT社ではアメリカ国内に複数の拠点があり、オーダーした商品の在庫は各地にちらばっているので、まとめるのに時間がかかること、そしていくつかの商品は完成待ちであるとのこと。
こちらからは、すべての商品が揃うのにどれくらい時間がかかるのか、納期を確認してほしいことを伝えましたが、返信は戻ってきませんでした。
12月中旬にさしかかり、オーダーの状況を確認する催促のメールを送ると、Aさんとは別のBさんがメールを返してきました。
すると、またもや納期に時間がかかる商品があるとの連絡でしたが、Aさんが連絡してきた内容と全く異なっています。
僕のほうからBさんへ事情を説明し、再度納期連絡がほしいことを伝えました。
するとまた連絡が途絶えました。
今度はクリスマスの数日前になって、Bさんの上司であるというCさんがメールで連絡をくれました。
Bさんはクリスマス休暇に入ってしまったので、自分がこのオーダーを処理するとの連絡。
そしてクリスマスが終わり、12月の営業日もあとわずかという段階になって、またまた別人のDさんが登場しました。
Dさんは最初に連絡をくれたAさんの上司で、Cさんはクリスマス休暇を取っていてオーダーを処理できないので、最初に連絡を入れたAさんの休暇が終わったら連絡をさせるという内容の連絡でした・・・。
12月の初めにオーダーを入れて、合計4人の人物が登場しましたが、オーダーの進展は何もないまま結局越年という結果になり、初オーダーから文化の違いを思い知ることとなりました。
まとめ
当たり前のことではありますが、国が違えば仕事に関する文化も環境も全く異なります。
そして職場での休み・休暇の概念やシステムも日本とは大きな違いがあります。
すべてのことに関して日本の常識や感覚を当てはめてしまいますと、イライラしてしまいますし、場合によっては大きなトラブルを招きかねません。
日本以外の別の国とビジネスをしていくうえでは、相手の国の商習慣をきちんと理解し、相手に合わせることも必要だと思います。
ただし、こちらとしても時としてどうしても譲れない部分が出てくる場合がありますので、そのときには相手との関係が壊れないように注意を払いながらも、しっかりとこちらの主張を伝えていかなければならないことが、現在の仕事において難しいところでもあり、また醍醐味でもあります。
スポンサーリンク