輸入コンテナのフリータイム・デマレージとは?

フリータイムアイキャッチ

海外からコンテナで貨物を輸入した場合には、日本の港でできるだけ早く貨物を引き取らなければなりません。

今回は貨物を輸入したときに重要となってくる、コンテナの「フリータイム」に関してご紹介していきたいと思います。


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フリータイムとは?

フリータイム1

輸入されてきたコンテナ貨物を港のコンテナヤードや倉庫に無料で保管してもらえる期間を指します。

言い換えればコンテナ引き取りまでの猶予期間ですね。

コンテナを保管しておく港のスペースは限られており、次々に別の船が到着し、荷下ろしをしていきます。

そのため、コンテナの保管スペースを確保し、スムーズにコンテナ貨物が流れるようにするためにフリータイムという期限が設けられています。

フリータイムの日数カウントは、土曜日・日曜日・祝祭日はカウントされません。「営業日」でカウントされる仕組みとなっています。

フリータイムの期間

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フリータイムは利用する船会社や、港のある地域によって異なってきますが、多くの場合は5日間~10日間程度となっています。

フリータイムを過ぎるとどうなる?

フリータイム3

フリータイム期間内にコンテナ貨物の引き取りができなかった場合、継続してコンテナを保管することになり、「デマレージ(Demurrage)」と呼ばれる超過保管料が発生します。

デマレージはコンテナの種類とサイズ、船会社によって料金が異なってきますが、ほとんどの船会社で「1~4日超過」、「5~9日超過」、「10日以上超過」というように、一定期間を過ぎるごとに超過保管料が累進的に上がっていくようになっています。

デマレージの場合には、フリータイムの日数カウント方法と異なり、土曜日・日曜日・祝祭日もカウントされますのでお気をつけください。

デマレージとは逆の発想で、早くコンテナ貨物を引き取った場合に、「デスパッチ(Despatch)」と呼ばれる早出料を出す船会社もあります。

ディテンションとは?

フリータイム4

ここまではコンテナの保管期間についてお話をしてきましたが、コンテナの保管期間とは別に、コンテナには返却期限が設けられています。

港のコンテナを引き取り、コンテナ貨物を自社に搬入後、空になったコンテナを返却するわけですが、コンテナの返却猶予期間を過ぎると、「ディテンション(Detention)」という返却延滞料が発生します。

このディテンションもデマレージと同じく、コンテナのサイズや日数に応じて延滞料金が変わってきます。

ディテンションの日数カウントは土曜日・日曜日・祝祭日もカウントされます。

フリータイムの延長について

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通常のフリータイムの日数は船会社によって定められていますが、コンテナ貨物が港に到着後、通関に時間がかかりそうなことが事前に予想される場合などには、早めにその旨を伝えておくと、フリータイムを延長してもらえる場合があります。

僕は以前に、タイから輸入した荷物について関税の免除を受けるために原産地証明書を手配したことがあったのですが、原産地証明書の原本の到着に時間がかかることが事前に予測されたため、フリータイムの延長を依頼したことがありました。

フリータイムの延長を希望する場合には、直接船会社へ申し出るか、通関業務を依頼しているフォワーダーにお願いしてみてください。

まとめ

コンテナ貨物の引き取りに時間がかかってしまうとデマレージが発生してしまい、輸入コストに影響を及ぼしかねません。

できるだけスムーズに貨物の引き取りができるよう、通関関連書類などは早めに手配したいものですよね。

 

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