フィリピンで麻疹(はしか)が流行中|渡航前には予防接種を

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最近は何かとフィリピンに海外出張へ行く機会が多いのですが、先日、フィリピンに仕事で行く前に気になるニュースを目にしてしまいました。

それは、フィリピンで麻疹(はしか)が流行しているとの記事です。

みなさんはご自身が子供の頃に、麻疹(はしか)ワクチンの予防接種を打った記憶はありますか?

きっと多くの方がワクチンを打ったかどうか、何回打ったか記憶が定かではないと思います。

僕自身もワクチンを打ったかどうか覚えておらず、母子手帳も見つからなかったので、フィリピン渡航前に慌ててはしかワクチンを打ってきました。

今回の記事では、フィリピンでのはしかの流行状況や、先日僕が実際にはしかのワクチンを接種した体験談をお伝えしたいと思います。

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フィリピンにおける麻疹(はしか)の流行状況

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フィリピンでは2018年からはしかの患者が増え始め、2019年に入ってはしかの感染がさらに拡大を続けています。

2019年はじめから7月時点までのフィリピン国内におけるはしかの感染者数は35,000人にのぼり、去年の同時期と比べて感染者数の増加率は600%を超え、死者は500人に迫っています。

死者の多くは子どもですが、依然感染が終息する様子がなく、今後も犠牲者の増加が予想されています。

フィリピンではしかが流行している原因は、はしかワクチンの接種率が低いからだと言われています。

はしかが流行しているのにも関わらず、はしかの予防接種を受ける人が5年連続で減少しており、接種率低下の原因として、世界初のデング熱ワクチン「デングワクシア」の安全性をめぐる問題が関係していると指摘されています。

「デングワクシア」はフィリピン政府の方針で80万人以上の子どもたちに接種が行われましたが、接種者に深刻な症状が出る恐れがあるとメーカーが警告を発し、2017年末に公的な接種が中止されるという問題がありました。

そのため、フィリピンではワクチンの予防接種を恐れる親が増え、はしかのワクチンも接種しないケースが非常に多いのが現状です。

麻疹(はしか)にかかるとどうなる?

麻疹(はしか)とは、ウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症です。

漢字で「麻疹」と書くとあまりなじみがないかもしれませんが、「はしか」時には「ましん」と呼ばれることもあります。

英語名は”measles”となります。

はしかのウイルスはインフルエンザウイルスの10倍もの感染力を持っていると言われ、感染経路は空気感染、飛沫感染、接触感染などです。

はしかウイルスに感染すると発熱、咳、鼻水といった風邪の諸症状や発しんがあらわれます。

また、感染者の約30%が肺炎、中耳炎、下痢、脳炎などの合併症を引き起こすと言われており、最悪の場合には死にいたります。

一度はしかを発症すると、生涯にわたって免疫が備わり、再び発症することはありません。

麻疹(はしか)への対策はワクチンの予防接種

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はしかの予防対策として一番有効性が高いのがワクチン接種となり、2回のワクチン接種によって確実に抗体が体に備わります。

日本におけるはしかワクチンの予防接種は、生まれた年代によって実施状況が異なるため、自分でワクチンの接種状況を確認する必要があります。

はしかのワクチンを接種してから抗体ができるまでには約2週間かかります。

はしかは手洗いやマスクだけでは完全に防ぐことはできませんが、フィリピンに行くまでに十分な時間がないという方は、予防のためにもマスクや携帯用のアルコール除菌製品を持参されることを強くおすすめします。

はしか対策とは趣旨が異なりますが、フィリピンは日本ほど衛生環境が良くないので、アルコール除菌製品があると何かと役に立ちます。

フィリピンの現地の人もアルコールスプレーやアルコールジェルなどで飲食店のイスやテーブルからスプーン、フォークなどをきれいにしているのを何度も目にしています。


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実際に麻疹(はしか)ワクチンを接種した話【助成を受けました】

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ここからは僕が実際にフィリピン出張前に、はしかのワクチンを接種したお話をさせていただきたいと思います。

僕がフィリピンでのはしか流行のニュースを知ったのはフィリピンへの出張出発まで、2週間ちょっとという時期でした。

まず、子供の頃にはしかの予防接種を受けたかどうか思い返してみると、ワクチンを打ったような気もするし、打ってないかもしれないという非常にあいまいな記憶しかありませんでした。

そこで実家の親に確認してみると「覚えてない」と言われ、母子手帳もないので分からないとのこと。

はしかワクチンや予防接種について調べてみると、2回の予防接種が望ましいとのことが分かったのですが、どう思い返してみても2回ワクチンを打った可能性はまずないと思いました。

とりあえず近所の個人病院に電話で問い合わせてみると、はしかワクチンの予防接種を受けたかどうか分からないならば、はしかの抗体が備わっているかチェックするための血液検査ができると教えていただきました。

しかし抗体検査の結果が出るまでに5~7日ほどかかると言われ、仮に抗体が備わっていなくてワクチンを接種したとしても、効力が出てくるのが約2週間後なので時間的に出張の期間には間に合わないことが分かりました。

この時点ではしかワクチンを接種する決心をしました。

さらに病院に確認すると、はしかだけに効くワクチンというものがあるけれども、在庫がないので取り寄せに1週間ほどかかり、費用は14,000円かかるとのこと。

これも出張に間に合わずアウトです。

ただ、はしかと風しん両方に効力があるMR(麻しん風しん混合)ワクチンなら今すぐ接種可能だと言われました。

費用は9,000円で、しかも自治体から助成金が6,000円出るとのことだったので、翌日にさっそくMRワクチンを打ってもらいました。

ワクチンは左腕の肩の下の筋肉部分に注射器でチクっと打って終了です。

ほんの一瞬だけちょっと痛い程度なので、注射嫌いな人であっても心配しすぎることはないと思います。

MR(麻しん風しん混合)ワクチンの助成金について

MRワクチンに関しては、お住いの各市区町村の自治体で助成金が出るところが多いようです。

調べてみたところ、少ないところでは3,000円程度から助成が行われており、中には全額助成している自治体もありました。

僕が住んでいる自治体では6,000円の助成金が出ました。

MRワクチンの接種を検討されている方は、まずお住いの市区町村にお問い合わせいただき、助成金の有無や申請方法について確認してから医療機関に行かれるのがいいかと思います。

まとめ

今回はフィリピンでのはしかに関する話題をお伝えしました。

僕の場合はフィリピンへの出張期間が3週間ほどと、比較的長い滞在期間だったため、念のためにはしかワクチンを接種しましたが、やはりウイルス性の病気は目に見えないだけあって怖いですよね。

なおフィリピンでは、はしかだけではなくデング熱も猛威をふるっていますのでご注意ください。

デング熱につきましては別記事も書きましたので合わせてご覧いただければと思います。(『フィリピンでは流行中のデング熱に注意を!その症状や予防対策とは?』)

 

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