どう変わる?2020年度英語教育 小学3年必修化・5年教科化

小学校教育アイキャッチ

昨日、2017年11月27日付の日本経済新聞の夕刊で、日本の小学校における英語教育に関する興味深い記事を見つけました。

主な内容は2020年度から、小学校での英語学習を小学校3年生から必修化する、というものです。

今回はこの記事の内容紹介と僕が考えたことについて書いていきたいと思います。


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そもそも現在の小学校英語教育とは

僕は現在子供がいるわけではないので、現在の小学校の教育全般について何も知らない状態でしたが、今回の記事をきっかけに小学校での英語教育について調べてみました。

小学生のお子さんをお持ちの方には知っていて当たり前の情報になってしまいますが、小学校での英語教育は2008年度から、小学校5・6年生を対象に、外国語活動としてスタートしたそうです。

そして2011年度より、小学校5年生から英語教育が必修化されました。

2020年度からの小学校英語教育の変更点

今までは英語教育のスタートは小学校5年生だったのが、小学校3年生へと前倒しとなり、2年早くなります。

授業の内容は、会話や歌、ゲームで英語に慣れ親しむ「外国語活動」となり、英語の授業が「必修化」されます。

また、小学校5・6年生は英語が「教科化」され、成績評価が付けられるようになります。

「必修化」と「教科化」

英語の学習が以前よりも早い段階で始まることはお分かりいただけたかと思います。

ここで重要となってくるのが「必修化」と「教科化」という意味の違いです。

「必修化」とは、生徒は授業を必ず受けなければいけないものの、教科書はなく、授業の内容は学校または教師が決定し行うことを言います。

また、成績評価は付けられません。

一方、「教科化」になると、教科書が設定され、生徒は成績評価が付けられるようになります。

小学校教師の英語レベル

現在、小学校の教員になるのに必要な教職課程では、英語は必修ではないそうです。

教師の方の中には当然、英語が話せれば、得意な方もいらっしゃるかと思いますが、自分が小学生だったころを思い返してみると、小学校の先生は英語とはほぼ無縁の世界だったと思います。

そのため、現在小学校の先生方は英会話教室に通ったり、研修を受けて制度化に向けて急ぎ準備をしているとのことです。

英語教育制度の変更でどうなるのか

僕個人としては、英語を早い段階から始めることは良いことだと思います。

しかし、語学学習の場合、個人のやる気・モチベーションによるところが大きいものです。

学校の授業で初めて英語に触れるという子供にとって、英語の入り口がどのようなものであるかは非常に重要です。

入り口の段階で英語が嫌いになってしまったり、苦手になってしまっては、英語に対するやる気・モチベーションが早い段階でそがれてしまい、現在の大人世代の人たちが中学校から英語の授業が始まり、嫌いになってしまうよりももっと深刻な問題になってしまう可能性があります。

そこでやはり英語教育制度の変更で一番危惧されるのは、教師のレベルなのではないでしょうか。

小学校の先生は国語・算数・理科・社会をはじめ、多くの教科を1人でこなさなければいけません。

そこにさらに1教科英語が加わったら、その負担は相当なものとなるのではないでしょうか。

ましてや英語が嫌い、苦手な教師が制度変更に合わせて付け焼刃的に英語の研修だけ受けて授業を行ったりしたら、子供の将来・未来に大きな影響を与えることは必至です。

英語が苦手な教師には無理に授業を担当させない、英語専門の教師が授業を担当するぐらいの対応も必要だと思います。

受験業界にも変化が起こるかも

2020年度の小学校の英語教育制度変更で、小学校5・6年生は英語の成績が付けられるようになるとご紹介しました。

これによって、私立中学校の受験にも影響が出てくると言われています。

現在でも受験科目に英語を課す私立中学校はありますが、英語の授業が正式に教科化されれば、どこの私立中学校でも受験の際に英語を試験科目に追加してくるでしょう。

そのため、私立中学校を受験する生徒はさらに負担が増えますし、学習塾では小学生のコースから本格的に英語対策の授業を設定するところが出てくるでしょう。

これからの時代は、学習塾も英語の指導力によって差別化される時代になるのかもしれませんね。

まとめ

今回は小学校における英語教育についてお話をさせていただきました。

やはり英語は話せるようになることが一番大切だと思いますので、今回の制度変更によって少しでも早い段階から英語が話せるような日本人が増えればいいなと思います。


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