先日、大学時代の同級生たちと久々に集まる機会がありました。
中には本当に何年も会っていない友人もいて、僕が英語を使った仕事に転職し、海外出張に出かけたりしていることを知らない状態でした。
その中の一人の友人が、最近現在の仕事に満足していないため、新しい仕事にチャレンジすることを考えていて、海外と関わる仕事を希望しているという話を始めました。
その友人は以前の僕と同じように、全く英語が話せません。
そのため、英語を一から身につけ直し、現在海外と関わる仕事に転職した僕にいろいろと聞いてきました。
そしていろいろと質問された中で、少し考えさせられたことがありましたので、今回はその内容について記事を書いていきたいと思います。
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「英語がペラペラになるまでには何時間勉強すればいいの?」
友人は、海外と関わる仕事を希望し、これから英語の学習をスタートしたいとのことだったのですが、「英語がペラペラになるまでには何時間勉強すればいいの?」と唐突に聞いてきました。
さらに、「ネットで1000時間英語を聞くだけで英語ができるようになるって出てたけど本当?」と続けて聞かれ、思わず答えに窮してしまいました。
僕はこの友人にははっきりと答えました。
「英語がペラペラになるまでに1000時間とか、2000時間勉強すればいいなんてことはありえない。そもそも初めからそういう考えでは英語を話せるようにはならない。今の状況を変えることはまず無理だと思う」と答えました。
日本人は学校でどれくらいの時間英語を勉強するのか
友人と話した後、そもそも何で1000時間なのだろうと調べてみると、日本の学校での英語教育と関係がありそうだということが分かりました。
最近は日本の英語教育制度が変わっているものの、自分の世代は学校で英語の授業が始まるのが中学校からという時代でした。
中学校での英語の授業が1コマ50分として、週に4回の授業があるとすると、1年で約117時間、中学3年間合計で約350時間の英語の授業を受けることになります。
高校では同じく1コマ50分として、週に5回の授業があるとすると、1年で約146時間、3年間で約437時間になります。
そして大学まで進学し、一般的に2年間の一般教養科目として英語の授業を受けたとすると、1コマ90分として、週に2回の授業、2年間合計で約180時間の英語の授業を受ける計算になります。
すると、中学・高校・大学の合計8年間で受ける授業の合計時間が約967時間となり、だいたい1000時間という数字が出てきます。
もちろん、進学する学校によってだいぶ誤差は出てくると思いますし、学校以外にも自主的に英語を勉強する人はいくらでもいるので一概に大学までの8年間で1000時間とは言い切れるものではありませんが、おそらく僕の友人がネット上で見た情報は、こういった日本の英語教育制度に関係する数字に基づくものだったのではないかと思います。
1000時間、〇〇時間には意味がない
ほとんどの日本人が大学まで出て、英語の授業を受けたとしても全く英会話ができないというのは周知の事実です。
そしてこの1000時間という数字は、英語がペラペラになる、英語を習得できるいうことを保証するものではありません。
そもそも大前提として、人の能力には差があります。
そして人によって勉強方法も違えば、記憶力、集中力も違います。
大学まで卒業して英語が話せない人が、英語を勉強し直して英語が話せるようになるには、その人がどのくらい基礎的な英語力を持っているのか、基礎的な英文法をどれだけ身につけているかによって大きく左右されると思います。
ですので、根拠があやふやで、誰に当てはまるのか定かではない1000時間などという数字に踊らされるのではなく、まずは自分自身が英語を使って何がしたいのか、最終的な英語力はどこに設定するのか、目的や目標を明確にすることを第一にするべきです。
そしてその目的・目標を実現するためにはどのような教材やサービスを利用するのかを決定し、その実現に向けて最短距離で行けるよう最大限の努力を行っていくことのほうが大切だと思います。
日々、目的・目標を達成するために努力を積み上げていった結果、人によって最終的にそれまでに費やした時間が500時間になるかもしれないし、1000時間、5000時間になるかもしれません。
最初から英語に費やす勉強時間のことばかりを気にするのは止めて、まずはすぐに実行する、そして目標達成のために最善を尽くす、最終的に身につけた英語力を存分に生かすことに重点を置いてみませんか?
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